映画『サブイボマスク』

日本のどこかにある寂れた地方都市、道半町(みちなかばまち)。 若者は都会に出てゆき、残された者には働く場所もない。 近隣の巨大ショッピングモールに客を奪われ、商店街はほぼゴーストタウン。 消滅可能性都市に認定され、このままではダム底に沈みかねない状況だ。 商店街の人々に育てられた熱血青年団員の春雄(ファンキー加藤)は、そんな地元に何とか元気を取り戻そうと、孤軍奮闘の日々を送っていた。 今日もミカン箱の上に立って、ジジババを相手に“1人感動ライブ”。 だが、盛り上がってくれるのは幼なじみで自閉症の権助(小池徹平)だけで、元カノの出戻りシングルマザー・雪(平愛梨)にも呆れられてしまう。 ウザイ、サムイ、空気ヨメナイ。そう言われても諦めない春雄の胸には、幼い頃、覆面レスラーで町のヒーローだった父と交わした約束があった。「笑えば明日が、やってくる」「感動の鳥肌は、最強ー!」 ある日、春雄は、亡き父親の形見をかぶって歌うことを思い付く。 “心のトリハダ”を呼び覚ます謎のシンガー、その名も「サブイボマスク」! あまりにも暑苦しく、そして真っ直ぐなその歌とメッセージに最初こそ苦笑いだった商店街の面々も、少しずつやる気を取り戻し始めた。 そして、雪が何気なく投稿したサブイボマスクのライブ動画は当事者たちの思惑をはるかに超え、すさまじい勢いで閲覧・シェアされていく。 「サブイボ超絶笑える」「歌詞ウザイ」「なぜだろう、ちょっと可愛い」 寂れていた商店街は、サブイボ見たさのにわかファンで大混乱。 最初は素直に喜んでいた地元民も、観る人すべてを困惑させる、あまりに暑苦しいその演奏は、少しずつ周囲を巻き込み、やがてSNS経由で爆発的人気を博して──。 大混乱におちいった過疎の町で、春雄がとった行動とは!?

【監督】門馬直人
【脚本】一雫ライオン

【出演】
ファンキー加藤
小池徹平 平愛梨
温水洋一 斉木しげる いとうあさこ 小林龍二 渡辺大
岡まゆみ 武藤敬司 大和田伸也
泉谷しげる

http://www.sabuibomask.com/

2016/6/11 公開